NBA史上最高のピュアシューターレイ・アレン自伝

NBA

 NBAの長い歴史の中で最もスリーポイントを決めた名シューター、レイアレンの自伝。

 いかにしてシュート精度を向上させたかという考え方や取組姿勢はもちろん、ボストン時代のビック3における、信頼と尊敬・そしてプライドといった要素の中での葛藤や関係性、ヒート時代の伝説のクラッチシュートの秘話など、NBAファンなら是非知りたい裏話が満載の一冊。

史上最高のピュアシューター、レイアレンの思考を深く知る

幼少期〜NBA入り

 父親との毎日のバスケ練習、そして貧しいながらも母親の経済的な支えがありアレンのNBA入りが実現したという事がわかるエピソードが語られています。

 NBA入りしてからのルーキーシーズンでのマイケルジョーダンとの対決の感想なども興味深かったです。

レイアレンの理念

ルーティンこそすべてだ

私にとってこの競技はルーティンがすべて。

毎日の練習、フリースロー前の仕草、全てだ。

チームメイトから時々、「レイ、一緒にシュートしても良いかな?」と聞かれる。「もちろん」と私は答える。

「でも、今日だけってのはナシ。毎日来なきゃダメだ」

なせなら、一度参加すると、私のルーティンの一部になるからだ。

凍える朝に起きると、前の晩の試合の痛みがまだ背中に残っているなんてことは何度もあった。

そのたびに、「今日だけは、後1時間だけベッドにいても良いんじゃないか?何か問題があるか?誰も気付かないよ」と自分に問いかけた。

 でも私は気づく。もし一度でも休んでしまえば、また休もう、また休もうと続く。そして第4Qで、いつものように跳べなくなっている事に気付くのだ。

 確かにシュートというのは外すときは外すものだ。

 しかし、努力しなかった結果、外すのは問題だ。

同じくレジェンドのコービーや野球のイチロー同様、プロフェッショナルは日々自分との戦いに打ち勝ち、やはりルーティンのより自信をつけるのですね。

重要なことは跳躍力を安定させること

 ボールから手が離れる時に、私が跳んでいる高さが毎回同じであることが重要だ。自分の跳躍力が安定していない時に、それに気付き、対処する事を知るべきだ。

 私は多くの場合、重要な局面でその高さを維持するまでのレベルに達する事ができた。スパーズ相手の第6戦のように。

毎日ケースを想定し取り組み続ける

 入団時からずっとだ。スパーズ第6戦においても、試合前の練習、試合中のハーフタイム中のシュート練習でも、常に重要な局面を想定しながらシュートを放っていたんだ。

リーダーとは

 リーダーというのは最も得点を取った人をいうのではないという事だ。

 リーダーは、とくに自分が悪くないときでも、責任をとれる人のことなのだ。

 カッコよすぎます!確かに会社でも良いときは自分の手柄、悪いときはいつの間にか存在薄れる上司いますもんね汗

ボストンビック3での秘話

NBAファンなら誰もが知っている初代ビック3が優勝するまでの秘話が満載。 

 当時リアルでレイカーズ対ボストンのファイナルを観戦してましたし、その後レイアレンがヒートに移籍してからの確執もたびたび話題となっていますが、正直この本を読んでビッグ3に対するイメージはだいぶ変わり、このパートだけでもめちゃめちゃ読んでて楽しかったです。

ケビンガーネットとの関係性

 やはり気になるのが同じく当時スーパースターで殿堂入り確定だったガーネットとの関係性。

 本の中では、ガーネットが試合前のレイアレンのルーティンを変更させたり、距離が近すぎると腕を広げて押しのけてきたりと、互いのエゴがぶつかっていたエピソードがリアルに語られています。

 「正直ケビンとの相性はよくなかった。ただ、大学とNBAで多くのチームメイトと一緒にプレーしてきたが、もし誰か一人しか選べないのであれば、私はケビン・ガーネットを選ぶ。他と圧倒的大差でね。あらゆる項目でスタッツシートを埋められるからではなく、3つ・4つのポジションをプレーできるからではない。ケビンが1試合も手を抜くことがないからだ。もっと言えば、どのポゼッションでも手を抜くことはない。これまで多くの優れた選手とプレーしてきたが、そう言い切れる選手は他にはいない。」

 チームメイトだった当時、そしてその後の確執はあれど、やはりプロとしてここまで信頼しているのは流石だと思った。

ピアースとの関係性

 ボストン生え抜きのスーパースター、ポール・ピアース。

 ポールとのエピソードも色々語られていたが一番面白かったのはこんな会話。

 「おいレイ、今日は楽できそうだな」

 私が守る相手があまり評価の高くない選手である事に気づいたポールはこう言ってきた。「そんなことはない」と私は強く返答した。ポールはその後何も言わなかった。

 レイ、真面目すぎる笑。ストイックなのは良いことだし、勝利には必要だけれども汗

その他ドックリバースHCやチームメンバーとのやりとりも盛り沢山

 色々なエピソードがあるが、印象的だったのはレイアレンが当時を振り返り、

 練習やルーティンをしっかりこなすことで自身の考えを示すことで充分だと思っていたが、もっと自分の考えや懸念を本音で伝え話合うべきだった、と言っていたこと。

 何か、NBA選手のスーパースターは遠い存在だけれども、やはり一人の人間であり、自分の日々の悩みに近いものを感じ、自身を見つめ直すきっかけにもなりました!

 私の最も大好きな選手がケビンガーネットという事もありますが、やはりいずれはビック3が笑顔で再開する様子を見たいですね。

まとめ

 バスケ史上最高のピュアシューターの思考、そして伝説的活躍の裏にあった様々な物語をリアルな描写で知る事ができるバスケ・NBAファンにおすすめの一冊です。これを読めばあなたもレイアレン・ボストンビック3マニア間違いナシです。